午前8時、いまだにお母さんは卵を抱えている。いつまで抱えている気なのか。ただ赤ちゃん自体は結構かえっている。20〜30匹は移しただろうか。その後産院の水を1/3程度換えた。そのさなかお母さんはビニルのエアホースにつかまり逃亡を企てるが未遂に終わる。
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エアストーンにしがみつき、ジャグジー状態のお母さん。このあと更に上へと登り逃亡を図るもあえなく失敗。
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午後11時、今までで最もたくさんの赤ちゃんを移動。この時だけで100匹以上だった気がする。かなり根気が必要な作業だ。ただ、だいぶ赤ちゃんを見慣れてきたせいかゴミと簡単に見分けがつくようになった。気のせいか、お母さんが卵をばらまいた後、お母さん不在で生まれた赤ちゃんより、未だにお腹に卵を抱えているお母さんから生まれた赤ちゃんのほうが動きが速いようだ。本当に気のせいかも。お母さんが水槽に帰った側の産院は、赤ちゃんを5匹ほど移したところでカラになった。ここでこちらは解散とする。
汽水PET容器をのぞいてみると、ほとんどの赤ちゃんが底のほうでじっとしている。水中を漂っている赤ちゃんはほとんどいない(夜だから?)。そこで上澄みを別の容器に静かに移す。ついでに汽水PET容器の底にたまっているゴミをスポイトで吸う。未だにかえっていない卵も吸って別容器へ移す。移した先でよーく目を凝らし、混じってしまった赤ちゃんを逆にスポイトで戻す。そして最終確認をしてからその水を捨てた。
次に70%の汽水を新たに1リットル作る。汲み置きの水が無いので「南アルプス天然水」でつくる。本命側の赤ちゃんが入っている汽水は水温25度だが、今作りたての汽水は何度だ? 水は常温保存だったから室温と同じか。部屋の温度計を見ると19度。…温度差が心配だったが結局そのまま入れた。結局1/3程度が入れ替わったことになる。
よく考えたらバックアップとか言っている汽水PET容器の汽水温は、やっぱり室温と大差ないだろうから19度? ヤバくない? お母さんは27度で生活していたのに。ここまで差があるとこの赤ちゃんたちは“荒海”に入れられたようなものか。まあ今のところは元気そうだが。こちらの荒海側も本命側と同じ方法で1/3ほど水を取り替えた。
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